| 時生 | |
 時生 |
宮本拓実の一人息子「時生」は不治の病を患い、死の床にいた。とうとう最期のときが訪れるとき 拓実は、２０年以上前に息子と同じ名の青年と出会ったことを妻に語り始めた。 失踪した当時の拓実の恋人を、青年「トキオ」は拓実と共に探してくれるのだが、彼の生い立ちなどは 不可解で謎に包まれていた。だが「トキオ」と共に奔走した日々は、確かに現在へとつながっていたのだった。 読み終わった後、なんともいえない不思議な気持ちでした。 「そういことだったのか〜」と溜め息・・・。 過去、現在、未来が交錯するこの物語。もし過去のある時点にもどることができて、過去を変えることで 大切な人を守れるのなら・・・と想像は膨らみます。 東野圭吾さんの作品では大抵その犯罪トリックの見事さで驚かされるのですが、この作品では、 家族の温かさみたいなものを感じ、感動しました。 過去に起こった全てのこと やっぱりそれぞれに意味があったのかなぁ、今ここにこうしていられることは そのおかげかなぁ、なんてしみじみ思ってしまいました。 |