サスペンス/推理小説 コーナー

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クロスファイア 宮部みゆき
クロスファイア 宮部みゆ  装填された銃。自らをそう呼ぶ淳子は、次々に残忍な殺人を繰り返す若者たちを「処刑」していく。念力放火(パイロキネシス)で。そんな中淳子は「ガーディアン」の一員と名のる、同じくサイコメトラーの木戸浩一と出会う。この世にはびこる悪を一緒に片付けていこうともちかけられ、ガーディアンの仲間になることを承諾する淳子。過去の恐ろしい思い出から、淳子の起こした連続焼殺事件の背後に念力放火の匂いを感じた牧原刑事は、ベテラン刑事の石津刑事とともに、事件の全容を明らかにしていく。超能力・・・といえば、スプーンを曲げたり、物体を瞬間移動させたり・・・そんなことを思い出すのだけれど、淳子のように、狙った相手を一瞬のうちに炎で包み込んでしまう力って恐ろしい・・・。他にもこの物語には「押す」とよばれる超能力---相手の動きを自由にあやつれる力---が出てきて、それもやっぱり使い方を間違えると怖い・・・。残忍な殺人犯は許せないけど、彼らを「処刑」していくのはどうなんだろう・・・。本当の正義って何だろう。目には目を・・・の淳子なりの正義に少し共感し、それでも超能力を持って生まれてしまった故の淳子の運命を少し悲しく感じた物語。始めはまったく手がかりのなかった石津・牧原両刑事がだんだん淳子の存在に気付き、近づいていくところがとてもハラハラしておもしろかったです。