 人魚の眠る家 |
「娘がプールで溺れた」・・・突然の悲劇に襲われた夫婦。
病院で夫婦に突き付けられたのは「おそらく脳死だろう」という医師からの残酷な通告だった。
一度はその現実を受け入れようとした夫婦だったが、
その考えを翻した。「まだ心臓が動いているのであれば・・・」と奇跡を信じ、夫婦はある方法を選択する。
それは狂気とも思える方法だった・・・。
昨年公開された同名映画の原作です。
「東野圭吾さんの作品なら見てみたいな」と思ったのですが、あらすじを聞いてちょっと躊躇してしまいました。
とても重いテーマですし、娘が水の事故にあって・・・という設定も、なんだか入り込みすぎてしまうような気がして。
でもこの原作本を読んで、重いテーマだけれどじわじわと感動の波が押し寄せる、そして救われるエンディングで、
やっぱり映画も見てみたいなと思いました。
「自分だったらどうするだろう」ということを考え始めると、堂々巡りで答えが出ませんが・・・。
子どものためなら何だってやる・・・そんな親の想いに共感し、
医療の現状を知り、最先端テクノロジーに対する畏怖を感じ、心がグルグルと様々な形に変わっていくのを感じながら読みました。
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