| 新撰組血風録 | |
 新撰組血風録 |
佐幕か倒幕か・・・明日の運命も分からない動乱の日本。 その中で京都の治安維持を任された新撰組の物語です。 新撰組といえば、近藤勇、土方歳三、沖田総司が有名ですが そのほかにもたくさんの個性的な剣士たちがいたことが、この物語でわかります。 司馬遼太郎さんの細やかな表現も魅力で、実際に見たのではないかと思ってしまうほど。 様々な資料を調べ、現地へ赴き、そして描かれただけあって、 当時の様子、新撰組メンバーの性格、彼らの表情までが思い浮かぶような気がします。 この本は新撰組にはまっている長女に勧められて読んだのですが 読む前と後では新撰組に対する考えが変わりました。 読む前は、新しい日本を作ろうとする坂本龍馬とは真っ向から反する集団で 池田屋事件を始め、幕府に立てつくものは必ず「斬る」というイメージ・・・。 あまりいい印象は持っていなかったのです。 でも読んだ後は、彼らは彼らなりに与えられた任務を全うしようとしていたこと、彼らなりの正義があったことが 分かりました。やり方は残酷だったけど、彼らなりに日本を救おうとしていたんだなと思いました。 長女がはまっている理由、ちょっと分かった気がします。 新撰組、坂本龍馬、西郷隆盛、大久保利通・・・日本のことを真剣に考えていた人物たちが 今の日本を見たら、何て言うだろう・・・と、ふと思いました。 |